「その日のまえに」 重松 清 著
2013/08/22
はじめは何の接点もない短編が最後にはつながり、「その日のまえに」というひとつの物語ができあがる。これは「死」をテーマにした物語である。誰でもいつかは「その日」が来る。それまでに何をすべきなのかこの本を読んだあと考えさせられる。
物語の後半に花火が核となって出てくるが、その花火の意味がわかると涙があふれてきて止まらなくなってしまうだろう。特に大切な人を亡くしたことがある人は…。
しかし悲しい気持ちだけが残るのではなく、日々を大切にして生きようと力をもらう物語でもある。
重松さんの本はほかにもいろいろとあります。悲しいけど気持ちが優しくなる「重松ワールド」をぜひ! (murao)