『ナナメの夕暮れ』・『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』
2020/05/04
『ナナメの夕暮れ』 若林正恭 著
自意識が強くものをナナメに見ることで生きながらえてきたと公言する若林さんの「自分探しの旅」完結編です。年を重ねいろいろな経験を経ることで人ってこんなに変わるのだと希望を分けてもらいました。卑屈だった若手時代を綴った「社会人大学人見知り学部 卒業見込み」も共感できる所が多く面白かったのでおすすめです。私って同類なのかな・・・と若干不安になりましたが皆さんはどうでしょうか?
キューバへの旅行エッセイ『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』では第三回斎藤茂太賞を受賞。社会主義の国で感じた日本との違いや父親との最期のときも語られていて、幸福とは?を突き付けられた気がしました。
無類の本好きである若林さんと有名作家さんとの対談本「ご本、出しときますね?」も作家さんの本音が聞けて最高に面白かったです。「同期が売れると焦る」といった裏話に親近感が湧きました。
若林さんの発言や思考は何とも面白く、人間的深みと惹きつける力を感じます。本の良さを伝える事が仕事である司書としては、本を読むことで培われるものってあるはずと確信したのでした。
(スタッフN.I)
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