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土地の匂いを感じる本
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〜パート1〜
みなさま、いよいよ4月!新年度!新学期!そして、春ですね〜
船便も不便で曇り空の多かった冬の季節を終え、やっと春が来ました。
毎年、春がくるとなぜかホッとして、じんわり嬉しさがこみあげてきます。
これも、海士に住んでいるからこそ感じる喜びかもしれません。
荒れる海や太陽を隠す雲や雪など冬特有の不便さも、心にメリハリをあたえてくれるありがたい生活のエッセンスなのかもしれませんね。
さぁ、気持ちも新たに、新しい年度もがんばっていきましょう!! (iso)
〜パート2〜
今後は、利用者のみなさまのメッセージなどもこのホームページでご紹介していきたいと思っていましたところ、図書館をいつも支えてくれている利用者であるペンネーム「風のとおりみち」さまがステキなエッセイを寄稿してくださいましたので、ご紹介したいと思います。
先日、図書館にて開催された民話語り部講座に参加させていただきました。
御波の濱谷さんが、海士弁で、いろいろな昔話をしてくださいました。わたしは30代なので、ふだんあまりちゃんとした(?)海士弁を使って話すことはないのですが、濱谷さんが昔からの海士のことばで語る民話は、登場してくる人も動物もとってもイキイキしていて、くるくると、お話のなかのいろんな情景が目の前に見えてくるようでした。
土地の言葉で語られる民話には、その土地の空気の匂いやらが混じっている気がします。
そういう、土地の匂いを感じられる本をすこしご紹介します。
『家郷のガラス絵』長谷川摂子
長谷川さんは、旧平田市出身の絵本作家です。同じ島根ということもあってか、長谷川さんの本にでてくる、子どものころの話などには、どこか懐かしさを感じます。
図書館の郷土資料のコーナーに『ふるさと文学館 島根』という本があるのですが、その中に収録されている『人形の旅立ち』というお話は、旧平田市のまちが舞台で、氏神さんの参道にある古い楠の巨木の根方にすてられた古い雛人形たちのでてくる、不思議なお話です。
おすすめしたいなぁ、と思います。
風のとおりみち(ペンネーム)